《MUMEI》

ゴンドラの近くのミラーハウスの前で、スー君は降ろしてくれました。

「あの──‥」

「───────」

「スー君、聞こえますかー?」

「うっせー、聞こえてら」

「返事してくれないんですもん‥」

「悪ぃかよ」

「悪いです〜‥、ぷしゅ‥!?」

「膨れっ面してんなバカ」

「ホ‥ホッペから手離して下さい」

「──どーすっかな‥」

「!?」

な‥何企んでるんですか‥?

「スー君、ななな何を‥」

「まぁいーや、後にしよ」

「ぇ‥?」

何を後にするんですか‥?

「‥ほら、ゴンドラ乗るから来い」

「ぁっ、スー君待って下さぁい!」

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