《MUMEI》

「─────!!!」

もう、声になっているのかなっていないのか‥。

私は、生まれて初めて‥垂直落下というものを経験してます。

何というか‥生きた心地がしません‥。

「──オイ、ミィ」

「‥‥‥私‥生きてますか‥?」

「ったりめーだろ、つーかもう地面着いたぞ」

「ぇ‥」

ほんとです‥。

でも‥

「ぅ〜‥」

何か変な感じです‥。

「オイ、さっさと次行くぞ」

「ま‥待って下さいよ‥、!?」

「めんどくせーヤツだな、ったく‥」

「すいません〜‥」

またおんぶされてしまいました‥。

スー君の背中、大きくて、何だか安心します──。

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