《MUMEI》

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電車は広尾の駅で乗客の乗り降りを終えると、静かに加速を始める…。


心の声「次はいよいよ"あの駅"だ…!」


オレは舌の上に唾を丸め、静かに飲みこんだ…。



そんな時…


広尾駅のホームの光が途切れ、車窓に真っ暗な地下トンネルの景色が映ると、オレはゾクりとした寒気に襲われた。


心の声「…何ぃ………!?」


いつの間に其所に立っていたのだろう…?


窓ガラスには、気配を消してオレの背後に佇む長身の男が映っていた。


心の声「こ!この男は!?」

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