《MUMEI》 二手に別れた通路は、階段ないしエスカレーターを登った後、日比谷線改札1コーナーで、再び一つに合流する。 エスカレーターという選択肢は、階段よりも早く登ることが出来る反面、その後に待ち受ける、大きく右にUターンするコーナーに於いて、大外から曲らなければならない距離的ロスを伴う。 それに加え、必然的に日比谷線ホームへ降りる乗客らとラインがクロスし、改札口へと通じるラインが封じられてしまう危険性を孕んでいるのだ。 だが、ミヒャエルやオレのような百戦錬磨の兵は、そんなリスクをものともしない高い技量を持っている。 ヤツとオレは、エスカレーターを登りきると、対面から押し寄せる乗客らを、軽やかなステップでかわしてゆく…! 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |