《MUMEI》

「遅い!」
アラタは怒りを表明する。家に戻ると珍しく全員集まっていた。
いや、二人足りてない。

「申し訳ない、すぐ動ける状態じゃなかったんだ。」
陽炎が謝る。濡れタオルを玄関で渡す。
その場でアラタは全て脱ぎ捨てる。

「それぞれの者が持ち場から離れるには不自然な距離と時間帯だった。」
紅蓮が続ける。

「何もなかったか?」
奥から燈影が着替えを投げる。

「消し炭にはならなかったけど?
最悪。玄関のニオイ消えるかな。取り敢えず、落としてくる。


あ、笑ってよ、

高柳樹に助けられちゃった。」
言うこと言ってアラタはさっさと浴室に入った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫