《MUMEI》 ミヒャエルは、音速の貴公子の名に恥じぬ圧倒的なスピード(歩速)で、大江戸線改札前にある、僅か3段の下り階段を一足飛びに通過した。 心の声「は!…速い!!」 オレは回転数を上げて、ヤツのケツに懸命に食い下がるも、付いてゆくのがやっとだった。 小さな階段を過ぎると、左手に都営地下鉄の職員が見守る、大江戸線の自動改札機が現れる。 ヤツは携帯電話をそのタッチパネル部分にタッチした。 ―――…ピッ…カシャン! ヤツの余りに速い歩調が、改札機のフラップドアが開くより早く蹴飛ばしてゆく…! 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |