《MUMEI》 ホームの縁には、電車の乗降口を示すマークが等間隔に記されている…。 トンネルの壁面に掲げられた電光広告版には、テレビ朝日の報道番組の宣伝が光っていた…。 3号車の乗降口を示すマーク付近には、その光に照らされるようにして、電車を待つ人々が並んでいる…。 其所は、オレが目指す乗降口だった。 心の声「もう……ゴールは、すぐそこ…だ……。」 オレは残された力を振り絞り、その乗降口に向けてヨロヨロと歩みを進める…。 脇腹が痛く……ヒザもカクカク笑っていた…。 そんなオレを嘲笑うかのように… エスカレーターを利用して降りてきた乗り換えレーサー達が、容赦なくオレを追い抜いていった……。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |