《MUMEI》 降りしきる雨と、冷たい風と‥雷の音。 灰色の空が、雲ごと落ちてくんじゃないか、って位‥重たげに見える。 「はぁ‥」 アイツが乗ってた馬に座って、ろくに見えもしない前を見る。 ‥土砂降りなんてもんじゃない。 滝みてーだ。 こんな中で、アイツ‥泣いてんのかな‥。 「‥行くか」 ほっとく訳にもいかねーし‥。 タネまいたのはオレなんだし‥。 『ミオ姉泣かしたら‥あたしがはった押すからね』 アイツに──クルミにはった押されるのは御免だ。 アイツ‥本気出したらマジで強ぇし‥。 前へ |次へ |
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