《MUMEI》

どっかにいる、って事は分かってんだ。

捜してりゃ、その内‥。

「‥‥‥‥‥‥‥」

待てよ‥?

もし、ここにいないとしたら‥。

もう独りで、帰っちまったんだとしたら‥。

だとしたら、意味ねーじゃん。

「──────‥」

結局オレは‥アイツをヨメだとか何とか言いながら‥何もムコらしい事してねーじゃねーか。

‥今日だって‥。

アイツを振り回すばっかで、無理矢理絶叫マシンに乗らせたりして‥。

「──‥ごめんな」

アイツには聞こえねーだろーけど‥そう呟いてた。

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