《MUMEI》 雷なんか、うるさくすら感じない。 濡れてる事なんか、どーでもいい。 この雨なんかより、もっと‥オレは泣きそうな気がする。 洪水が起きて、地球ごと破裂させちまう位。 宇宙ごと吹っ飛ばして‥世界なんかなくしちまう位。 「──っ‥」 息が詰まる。 「ぅぁああああッ!!」 狂ったみてーに、叫んだ。 その声すら、この大雨と雷の音に掻き消されて‥すぐに消えちまう。 悲しいとか、ムカつくとか、それすら分かんなくなって、水溜まりにへたり込んで‥ガキみてーに泣きじゃくってた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |