《MUMEI》

「‥何で謝んだよ」

「?」

「悪かねーだろ、オマエだって」

「ぇ、えっと‥」

「‥なぁ」

「?」

「‥オレの事‥」

「大好きです♪」

「──もっかい言え」

「大・好き・です♪」

「‥もっかい」

「大好きですっ♪」

「‥オレもだからな」

「分かってますよ、林檎君♪」

未桜は、笑って──それから、オレのホッペタに触ってきた。

「だから、ずーっと一緒です♪」

「───────」

「ほんとですよ?」

「ったりめーだ‥」

また、目が熱くなってきた。

でも今度のは、悲しいとか、苦しいとかじゃない。

嬉しい──ただそれだけだった。

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