《MUMEI》

「林檎君♪」

「‥いきなり変わったな、呼び方」

「だって、『未桜』って呼んでくれたじゃないですか♪」

「───────」

「だから、私も『林檎君』って呼ばせてもらいます♪」

「‥いーけど」

「わぁい♪」

「!? なっ‥抱き付くなバカっ」

「林檎君だってさっき抱っこしたじゃないですか♪」

「ォ‥オレはだから‥」

「異存はなしです♪」

「は!?」

林檎君はあたふたして、リンゴみたいに真っ赤になりました。

それを、どうしようもなく可愛いと思ってしまいます。

だって、ほんとに可愛いんですもん、林檎君♪

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