《MUMEI》 「親しむ‥ねぇ」 「まぁ、詩だけに限った事じゃないけどな」 「──先生、そういう事話してる時ほんっと楽しそうだよね」 「ん? 好きだからな──」 「あたし勉強なんて全然ダメだよ‥」 「いや、佐原だって──」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「佐原?」 「ねぇ」 「ん‥?」 「何で先生になったの?」 「何で、って?」 「作家とか、詩人じゃなくて──先生になったのは何で?」 「うーん、そうだなぁ‥やっぱり子ども達に教えたいって思うから──だろうなぁ」 「けどさ、教えるのって‥大変じゃない?」 訊いたら、 先生はにぱっと笑った。 「その分、やり甲斐があるってもんだ」 前へ |次へ |
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