《MUMEI》 取りあえず、 俺も自己紹介することにした。 「俺はクラウドです。」 「そうか! ヨロシクな!!」 レオが戸惑うことなく、 またも握手を求めて来た。 「はぁ……。」 別に嫌では無かったから、 彼に応じたのだが、 少し後ろ目たかった。 「じゃ、僕ら先行ってるから。」 シルクはそう言うと、 クルリと踵を返して飛びさって行った。 「人待たせてるからよ、 先行ってるぜ!」 レオもそう言って、 いきなりジャンプしたかと思うと、 空中で翼をはためかせて跳び去って行った。 あーあ、どうしよう。 俺飛べないのに……。 頭を抱えて悩んでいると、 追い討ちをかけるように彼等の声が聞こえて来た。 「なあ、何でクラウド来ないんだ?」 「さあ、飛べないとか?」 「まっさかー――! そんな訳ないだろ。」 そんな訳あるんですよ。 更にどうすべきが悩んでいると、 誰かが俺を呼んでいる声が聞こえた。 前へ |次へ |
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