《MUMEI》

「もっかい踊るぞ」

「ぇ、まだ踊るんですか‥?」

「せっかくだし」

「もう疲れちゃいましたよ私〜‥」

「いーから来いよ、ほら」

「ぅぅぅ〜‥」

強引なんですから──‥。

でも、まるっきり嫌な訳じゃないんですよね、これが。

「──ぅゎっ」

危うく転ぶとこでした‥。

「なぁ、オマエさ‥」

「はい?」

「ぃゃ、何でもねーけど‥」

「ぇ〜? 教えて下さいよ〜」

「だから‥」

「だから?」

「バカでボケッとしててドジだけど‥」

「‥ぅ」

「でも、何かそこがいいっつーか」

「ぇ?」

そこがいい‥?

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