《MUMEI》

「はい、頂きます♪」

「‥デカいな、一口が」

「ん〜〜〜♪」

「──クリーム付いてんぞ、ホッペタ」

「ふぇ? ──ひゃっ!?」

舐められた‥!?

「ななな何するんですか林檎君っ‥」

「ごっそーさん」

「ぇ‥」

ご馳走さまって‥。

「ん、食わねーのか」

「た‥食べますよ」

でも──まだホッペがくすぐったいです。

「食わねーならオレが食うけど」

「!? ダメですダメですーっ」

「‥冗談だっつの。マジになんなよ」

「じょっ‥冗談って何ですかっ」

「オマエ、疑うって事しねーのかよ」

「?」

「何でも間でも鵜呑みにしてっと──損するぞ」

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