《MUMEI》 うっかり「うまっ!」 志貴リクエストの、ヨーグルトムースケーキ 柊リクエストの、ホワイトチョコレートケーキ (マジで、美味い…) 夢中になって食べた。 普通は、食事だけでも辛い、俺の胃袋 今日は、…底無しらしい。 (そうか、これが別腹ってやつか…) しみじみ、味わっていると 「祐也…」 「そろそろ、頂戴?」 「へ? …わ!」 いつの間にか、主役二人が俺の隣に立っていた。 「ほ、他の、…方々は?」 「「祐也で最後」」 … 「ごめん」 「「…」」 謝り、見上げると、志貴と柊が真っ赤な顔をしていた。 「祐也の上目遣い可愛いなぁ」 隣で祐はニヤニヤしていた。 「…可愛い?」 「いいから、渡してやれば?」 「あ、うん」 俺は慌ててプレゼントを取った。 確かに、いつの間にか、ソファーにあった他のプレゼントは、『お誕生日席』付近に移動していた。 「あんまり期待するなよ」 俺は、そう念を押して、プレゼントを渡した。 「「ありがとう」」 二人はすぐに中身を確認した。 前へ |次へ |
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