《MUMEI》

「っし。」


「やっと1勝かぁ…」


「つっても相手二軍だけどな。」


「早く中でやりて〜な。」


「全く…」








3戦目を勝ち星で飾った赤高は、


2試合分時間が空き、


1時間後に4戦目を控えていた。


同時刻に海南クラブも4戦目を控えていた為、


クロが駆け付けることはできない。


が、


クロから安本へ指示が出されていた。


それは、







『次の試合は1年生中心でお願いします。


最後の秀皇戦の前に疲れられても困るんで。


負けてもいいす。


どうせ外の試合じゃあいつら力出せないみたいだし。


これもチームワークってことで。


1年生の経験にもなるしね。』








クロの指示通り、


安本は4戦目を1年生中心で起用する。


ユキヒロたちスタメンの選手も少しは試合に出ていたが、


やはり力の差が出た為、


これを負けゲームとする。


こうして、


赤高の残るゲームはただ1つ。


秀皇大附属高校との試合のみとなっていた。

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