《MUMEI》
覚えていますか?









『黒田くん…』


『ん?』


『あ…
えっと…』


『なに?』


『試合…
頑張ってね。』


『あぁ。


うん。


ありがと。』


















海南クラブ4戦目。








「1本行きましょ〜!!」


「お〜う!!」









翔太のパスから、


ヤマト、


クロ、


ヤマト、


翔太、


そして猪狩へ。







「ナイッシュー!!」







猪狩の突破から、


シュートが決まった。








「すご〜い…
また勝っちゃうんじゃない?」


「そんな感じだね。


あたしハンドボールよくわかんないけど、


どっちが強いか見ててわかるもん。」


「ハンド経験者から見てもやっぱりこのチームって強いの?」


「…うん。


強いよ。


今年の市民体の優勝チームだしね。」


「お〜。
さすが情報通だね〜。」


「ていうかさ?


今もハンドのこと調べるくらいハンドボール好きなら、


美紀もマネージャーやればいいじゃん。」


「…あたしはいいよ。」


(今更…ね…)

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