《MUMEI》

「林檎君が?」

喜ぶ‥?

「この機種だったら──ほら、ピンクもあるし。ミオ姉ピンク似合うよ、絶対」

「ぇ──」

ピンクのケータイですか‥?

可愛いです──。

でも‥。

「林檎君に何か言われたらどうしましょう──」

「大丈夫だって、兄貴も絶対可愛いって言ってくれるから♪」

「───────」

胡桃ちゃんがそう言ってくれるなら‥。

お値段も手頃ですし、これにしましょうか──。

「絶対いいよ、それ♪」

「──じゃあ、これにします。すいませ〜ん」

林檎君と同じケータイ。

何だか──嬉しいです。

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