《MUMEI》
昨夜の事
朝食後


祐がリビングの掃除をしなければならないので、俺は、自分の部屋に


戻ろうとして…


志貴に、止められた。


そして、今、俺と志貴は、柊と希先輩の部屋にいた。


「で、二人は昨夜どうだったの?」


…志貴は、これが知りたくて、来たらしい。


(つーか、何で俺が…)


目を輝かせる志貴の隣で、俺はため息をついた。


「別に、志貴に言う必要は…」


珍しく、柊が反論しようとした。


「私じゃ無いわよ。祐也が知りたいって言うから、付いてきたのよ。
私の言葉は祐也の言葉よ」

「「え!?」」

「違うでしょ、志貴ちゃん」


俺と柊が驚くと


珍しく、希先輩が志貴を睨んだ。


「だって、気になって」

「…どうしよう、柊」

「う、あ、…祐也、どうしよう」

「は、俺?」


(俺に、どうしろと?)


三人の顔はいつの間にか真っ赤だった。


(仕方ないな)


一応経験豊富な俺は、冷静な口調で言った。


「ヤッたかヤラないかだけ言えば?」

「そんな事…」

「するわけないだろ!」


…ピュアな二人は、他に人がいる状況では、何も出来なかったようだ。

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