《MUMEI》

「ふーん、案外まともだな」

テーブルに着いた林檎君が一言、ぽつりと呟きました。

目の前には、たった今レンジで温め直したアサリのパスタ。

「‥つーか何でアサリ‥?」

「貝は栄養豊富なんです♪」

「オマエ‥意外とそーゆー事考えてんのな」

「ぃ‥意外とって何ですかぁ‥」

ヘコんじゃいますよ‥。

「ア〜ニ〜キ〜‥?」

「な‥何だよクルミ‥」

「ミオ姉一生懸命作ったんだからね?」

「‥分かってら」

林檎君はちょっとだけホッペを赤くして、パスタをフォークの先に巻き付けました。

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