《MUMEI》
傷物
樹は連休でバイトの長時間勤務が続いた。他に早朝は新聞配達をしている。

疲労が溜まり身体が怠い。
帰宅までのアパートの階段さえ面倒に感じた。

脳裏に最近の出来事が浮かんでは消える。

消える。




「兄貴!」
静流が夜食の買い出しに行こうと玄関の扉を開けると、樹が倒れていた。

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