《MUMEI》

雅治「家に戻れない理由を教えろ!」
「そしたら、俺も、面白い事教えてやるよ」 
 
美樹「面白い事?…」
 
雅治「あぁ…先ずは、お前からだ」
 
………
 
ようするに…地元に帰ると、今までついた嘘がばれると…
 
まぁ、金持ちと付き合ってた?のは…
…まぁ、オモチャにされてた…だけだけど…
 
見栄を張る、嘘を隠す為に借金地獄か…
 
典型的…バカ女だな…
 
しかも、母親と妹が2000万も……
 
面白く無いらしい…
 
雅治「大体わかった…もういいよ…」
 
新しいビールを取ってきてから、俺は美樹に言った
 
雅治「お前が佳祐に嫌がらせすると言った事…」
 
美樹「……」
 
雅治「なぜ、やらないんだ?」
 
美樹「…やっても…何の特も…無いんだもん…」
 
雅治「佳祐は、お前を消すかもしれないよ…」
 
美樹「えっ!!!」
 
ハッタリ、成功かな…
 
雅治「それは、俺の担当外だから、何とも言えないけどな…」
「まぁ…プロがやるんだろうからな…」
 
美樹「……」
 
動揺しまくってるな
 
雅治「だから、目黒から追い出した…」
 
美樹「そ、そんな…」
 
雅治「佳祐は俺と違って非情な奴だからな…」
 
美樹「……」
 
美樹、パニくってるようだ 
雅治「で…どうするんだ?」
 
美樹「えっ?な、何を?」 
雅治「バカか?…お前…」 
美樹「…」
 
雅治「しばらく、上手くごまかしてやるよ…」
「…今さら、佳祐に逆らいませんなんて、言った所で信用するはずも無いしな…」
 
美樹「…」
 
雅治「前にも、言ったが、…」
「佳祐が潰れたら、俺が後を継ぐ」
「…潰すか…逃げるかしか無いだろ…」
 
美樹「潰すか…逃げる…」 
雅治「そうだ! どっちかだ!」
 
美樹「…」
 
雅治「家族と縁を断ち、何処か遠い街で、お水か、風俗やって生きるか、…」
「佳祐を、潰すか…」
 
美樹「…」
 
雅治「お前が言ってた、切り札、俺に渡してみな」
 
美樹「えっ?!」
 
雅治「上手くすりゃ、佳祐潰せるかもよ」
 
美樹「…」
 
雅治「まぁ、俺を信じるかどうかは、お前次第だけどな」
 
美樹「…」
 
雅治「まぁ、今日は、ここで寝ろ」
「俺は下に居る」
 
そう言って、3階の部屋を出て2階へ降りて行った
 
 
このビルは債権者から取り上げたビルだ
 
目黒のオフィスより、カメラも盗聴器も多く仕掛けてある
 
商売上、多いに利用出来るからな…
 
親切の裏には罠があるんだよ…金の動く人付き合いは…
 
 
さて、明日、もう一押しだな…

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