《MUMEI》
洗脳
翌日、美樹を連れ、川口に行った
 
雅治「捜索願いとか出されて、警察動くと、
佳祐にバレるぜ…」
 
警察すら、佳祐の手の内だと思わせる言い方をした
 
雅治「家族に顔見せて、上手い事、言っておけよ…」 
「そうだな…昔の男と暮らすとでも、言っておけ」
 
「そうすれば、佳祐がお前の家族から、情報を得たとき、都合がいい」
 
「間違いなく、情報を得に来るはずだしな…」
 
美樹「…わかった…」
 
小さな声で、不安いっぱいに答える美樹…
 
雅治「ほら、これ、使っとけ」
 
新しい携帯を渡した
 
無論、番号は違う
最新の高級モデルだ
 
美樹「えっ?」
 
雅治「携帯無いと、不便だろ…」
 
美樹「う、うん…いいの?」
 
返事はせずに、話題を変えた
 
雅治「俺と来るなら、しばらく友人達とも、会えなくなるぜ…」
「戦いが終わるまでな…」 
「今のうちに、会っておけよ…」
 
美樹に5万、現金を渡した
美樹「…」
 
雅治「一文無しじゃしょうがねーだろよ…」
「答えは、夜聞く、…お前の好きにしろ…」
「夜10:00に電話する、その時、返事を聞く…」
 
美樹の実家の近くに車を停めた…
 
雅治「じゃあ、夜な…」
 
美樹を車から降ろした
 
 
さて、俺は盗聴の時間だ… 
車をパチンコ屋のパーキングに停めた
 
充電満タンでも、最大200分しか、盗聴は出来ない… 
全てを聞く事は不可能だ
 
携帯の位置情報をパソコンで見る
 
実家に居るな…
 
10分後、盗聴を始めた
 
美樹『そう言う事だから…』
 
『ゆっくり出来ないの?真樹にも会って行きなさいよ』
母親か…
 
美樹『忙しいのよ…じゃあね…』
 
美樹が外に出て、携帯を使おうとしたようだ!
 
慌てて盗聴を止めた
 
盗聴中は、通話が出来ない仕様なんだ…
 
佳祐達に納品した携帯は、通話中も盗聴出来るが…
 
盗聴の距離が短い…
 
1キロ離れたらまず無理だし…美樹を泳がす為には、距離が必要だったから…
 
まぁ、待ち受け画面を見ても、何もわからないが
通話出来ないんじゃ、怪しまれるからな…
 
 
その後、美樹はカラオケに行ったみたいだ…
 
携帯の位置情報では、カラオケ店の中になってる 
 
友人達と集まったかな…
 
新作のプラダのバック、持って来てたしな…
 
盗聴をすると、やはり、カラオケ店だった
 
耳が痛くなる程の音量で男が歌ってた
 
暫く、動きは無いだろう… 
俺は業者に電話して、目黒のオフィスの盗聴器を外させる事にした…
 
完了後、リフォームをして、貸しに出す…
 
真樹に場所を知られてるから、念のため、証拠になる物は、無くしておいた方が利口だからな… 

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