《MUMEI》
耕作の頼み
『青鬼〜頼みがある。オイラを…あの世へ送ってくれ!』


『ほう?』

青鬼は少しビックリしていた。

怖がらせる積もりで『喰われに来たのか?』と問うたのに…

あの世に送れ…と頼まれるとは、思っても見なかった事だった。


『ボウズ、何故〜死に急ぐ?』


『あの世には…オイラの大切な人ばっかり居るんだ…

オイラを残して〜皆あの世へいっちまった。

オイラもあの世に行って皆と楽しく暮らすんだ…

…だから…』

耕作は震える声を詰まらせた。


青鬼は…ふと耕作の襟首から覗く肌を見た。
『赤黒くなった肌…』

青鬼は耕作の着物を剥がした…


『な、何を…』


耕作の身体中〜至る所に…赤黒く痣がついている…

殴られて出来た痣…
みみず腫になった痣…

『誰が…こんな酷い事を…』

青鬼が耕作に聞いた。

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