《MUMEI》
喰わないのか?
『さあ〜その干し芋食ったら…オイラの頼みを聞いてくれよ?』

青鬼は耕作を静かに下へ下ろした。


耕作は青鬼の足元に〜チョコンと正座して小さな両手を胸の前で合わせて祈り目を閉じた。


『さあ…青鬼?良いぞ…』


フワリ…
耕作の身体は抱き抱えられ…青鬼の胸に抱き締められていた。


『え?』

耕作は一瞬何が起こったのか?解らなかった。

耕作は〜抱き締められた記憶がなかったのだ。

…わわっなんだぁ〜暖けぇなぁ…

トクン…トクン…トクン…
青鬼の心臓の音が聞こえる…

耕作は青鬼の顔を見上げた。


青鬼は優しい金色の眼を耕作に向けた。


『なあ?青鬼…オイラを喰わないのか?

オイラ〜あの世に行けないぞ…』


『喰わぬ…ワシは人間なぞ…昔から喰わぬぞ?』

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