《MUMEI》

「おっじゃまっしまーす♪」

「ありがとございます──わざわざすいません」

「いいっていいって♪」

胡桃ちゃん──私が糸通しの悩みを電話したら、すぐに来てくれたんです。

「どれどれ?」

「えと、この針にこの糸を──通したいんですが‥」

「オッケイ! まっかせといて♪」

胡桃ちゃんは、針と糸を私から受け取ると──

「──よっ」

一瞬で、糸通しを難なくやってくれたんです。

「はい、ミオ姉♪」

「わぁ、ありがとございますっ」

「いいっていいって♪ ぁ、で──何作るの?」

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