《MUMEI》 : : 『姉さん…私ここ(刑務所)を出たら…… …舞子さんの衣装を纏ってみたいな…。』 加奈子は直美の故郷である京都の風情漂う舞子の立ち姿を想像し、顔を赤らめながら直美に語った。 『ええんゃないの? …きっと加奈なら似合うゎぁ…』 『そうかなぁ?』 『私と違ぅて、まだ若いさかいになぁ…』 『そらぁ、偉いおおきに…』 『それにしても加奈…あんたぁ、すっかり私の京都弁うつってしもぅたね…?』 木枯らし吹きこむ底冷えの房のなかで、ささやかな"夢"を語り、笑い合う血の繋がらない姉妹がいた…。 ゚・:*:.。*。.:*:・゚*゚・:*:.。*。.: 前へ |次へ |
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