《MUMEI》

            :
            :



『姉さん…私ここ(刑務所)を出たら……


…舞子さんの衣装を纏ってみたいな…。』



加奈子は直美の故郷である京都の風情漂う舞子の立ち姿を想像し、顔を赤らめながら直美に語った。



『ええんゃないの?


…きっと加奈なら似合うゎぁ…』



『そうかなぁ?』



『私と違ぅて、まだ若いさかいになぁ…』



『そらぁ、偉いおおきに…』



『それにしても加奈…あんたぁ、すっかり私の京都弁うつってしもぅたね…?』



木枯らし吹きこむ底冷えの房のなかで、ささやかな"夢"を語り、笑い合う血の繋がらない姉妹がいた…。



゚・:*:.。*。.:*:・゚*゚・:*:.。*。.:

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫