《MUMEI》

「つっこまなくていいんです〜っ」

「うるせー、食ってる時位黙れねーのかテメーは」

「だって林檎君がぁ‥」

そこまで言った時。

みんなが、一斉に笑い出したんです。

「ぇ、皆さんどうしたんですか?」

「そんなにムキになんなくてもいーのにな」

「ぇ──」

「ま、オマエらしいっちゃオマエらしいか」

林檎君は、まだ笑いながら私のお皿を掴んで、素早く自分の方に引き寄せました。

「あっ、林檎君それ私の──」

「食わねーんだろ」

「た‥食べますっ、食べますってばぁ!」

だから返して下さいよ〜‥。

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