《MUMEI》

「ん、ぁぁ、朝方に──」

「そうなんだぁ‥」

全然気付いてませんでした‥。

「未桜、元気そうだなぁ」

「うんっ、元気だよ♪」

「未桜ね、今日は林檎君の誕生日パーティーに行くの」

「へぇ、そうかぁ」

「うんっ、だから夕方になったら行くね♪」

「ぁぁ、行っておいで」

お父さんは、コーヒーのカップを持ち上げながら──ニッコリ笑って言いました。

「じゃあ須藤君は──17になる訳だ」

「1歳越されちゃったなぁ──」

「未桜だって、3月になれば17になるぞ?」

「そ〜よ♪」

「──うん──」

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