《MUMEI》

「でもめんどいじゃん」

「うーん‥」

暫く唸ってから、

先生はあたしの方を向いた。

赤信号だから良かったけど‥

ちょっと危なっかしい。

「でもやっぱり──」

「ぁっ先生‥青青っ」

「‥? !!」

慌ててアクセルを踏む先生。

「悪い悪い、ぼんやりしてた」

「事故ったら牢屋行きですよ‥?」

「そうだよなぁ‥」

本気でそう思ってるのかいないのか‥

先生はただ、

苦笑してばかりいる。

「先生」

「?」

「好き──なんだよね? あたしの事‥」

訊いたら、

先生は深く頷いた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫