《MUMEI》
一緒に暮らそうな
『ボウズ〜名はなんと申すのじゃ?』


『墓に名を書いてくれるのか?オイラは耕作じゃ!』


『ふむ、では耕作〜あの世に行くのは止めて…この隠れ山で暮らさぬか?』


『え?青鬼?』


『ワシの手伝いをしてくれると助かるのだが?』

耕作は〜まん丸な瞳で青鬼を見た。

『青鬼は〜オイラを必要としてくれるのか?』

『ああ…耕作が必要だ!あの世より楽しい毎日になるぞ?

実はな〜ワシも独りで寂しかったんじゃ…』

『オイラ…初めてだ。誰かに必要とされたのは…』

そう呟いて涙をポロポロと流した。


『でも、青鬼?

オイラ〜厄介者だぞ…役立たずだし…無駄飯食らいで…そ、それに…』

『耕作?もう良い!』
青鬼は耕作の頭を優しく撫でた。

『ワシが良いと言ったら良いのだ!

今日から一緒に暮らそうぞ?

フカフカの布団を用意しよう〜

腹一杯のご飯も用意しよう〜

着物も新しくしような?』

青鬼は楽しげに笑って耕作に話した。

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