《MUMEI》 あたしは、亜柚乃の親友だから、亜柚乃の恋を応援してる。けど、それと、あたしが若宮を好きかどうかは、別の問題だ。 一通り慌てたあと、亜柚乃は小さくため息をついた。 「ほんと、違うの。・・・ちょっとね・・・。」 「何?悩んでんなら、由良姉さんに言ってみな?」 亜柚乃は、少し戸惑うように、唇をひらく。 「・・変な人、みたの。」「・・・変な人って、オッサン!?何かされたの?」「ちっ、違う違う!!同い年くらいの・・・。」 亜柚乃の瞳が、また不安げに揺れた。 「人というより・・・天使?みたいな・・・。すごい綺麗な人なの。変な・・・異質な物。 でも、何か・・・冷たい感じ。人じゃ、ないみたいに。・・・そう、あの人に、あたし・・・会ったことが・・・。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |