《MUMEI》

「紅蓮君元気?」
アラタは紅蓮に向かって片手を蝶々のようにひらひらと舞わせた。
空き部屋の使用を病院関係者から許可をもらい、臨時集合場所にした。

「白縫、高柳樹と接触した。」

「報告しなくていいんだけど。
篝が起きたんでしょう?
しぶといけど以外と弱いよね。あいつ。
今日は紅蓮と帰るなら安心だ。」
人によって、温度差のある言い方である。

「この下にいるぞ」

「うそぉ、篝が?」
アラタは窓枠から顔を出してみる。

「神に会ったそうだ。」
紅蓮の声が聞こえた、アラタの瞳孔が大きくなる。

口が開こうとしたようだが言葉が見つからない。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫