《MUMEI》

「それで──どうするの?」

「ぇ、どうするって?」

「詠子さんの家、お邪魔するかどうか──」

「ぁぁ、せっかくだから休みの日にでも──」

「──ぁ、カスガイ先生、校長がお呼びですよ?」

「ぇ‥校長先生が‥ですか‥?」

「はい」

「ゎ‥分かりました、ありがとうございます──」

「先生、もしかして昨日の事‥」

耳打ちしたら、

先生はただ笑ってあたしの頭に手を置いた。

「悪い、先に昼食べててくれるか? 用が済み次第すぐに行くから」

「‥うん‥」

何か、

心配で仕方ない。

先生が、

辞めさせられちゃうんじゃないか、

って‥。

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