《MUMEI》

「ぅああっ、嫌です連れてって下さいお願いします〜っ」

「‥しょーがね」

コイツに懇願されると、どうにも引き下がれねぇんだよな‥。

何でだろ。

当たり前か──‥コイツの事好きなんだからな。

「未桜」

「ハイっ」

「どっかあんのか、行きたいとこ」

「ぇ、えっと──」

未桜は唸り出した。

「〜〜〜〜〜〜‥」

「ねーなら適当に‥」

「ありますっ、あります林檎君っ」

「どこだよ」

「クリスマスツリーの所です♪」

「だかァらどこだよそこっ」

「駅です♪」

「駅‥!?」

「はい、そこに、おーっきいクリスマスツリーが飾られるんです♪」

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