《MUMEI》 「‥オイ、ここさっきも来たぞ」 「ぇっ‥」 未桜は立ち止まった。 慎重に、辺りを見回す。 「あれ──おかしいですね‥」 「迷ったとか言うんじゃねーだろーな」 「だっ‥断じてないですよ」 明らかに強がりだ。 つーか、駅で迷子って‥。 「はぁ‥」 先が思いやられる。 「林檎く〜ん、やっぱりこっちみたいです──」 「はぁ‥」 いつになったらツリーの場所に着けんだか‥。 「林檎君〜?」 「分かってら。今行くから待ってろ」 何か、目的地にすら辿り着けてねぇ‥。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |