《MUMEI》

「先生、それで‥今まで何話してたの?」

「ぁぁ、もしキツいようだったら──他の学校どうか、って‥。田舎の小さな学校を勧められたんだけど‥」

「辞めちゃうの? ここ‥」

「‥‥‥‥‥‥いや、まだ決めてない」

先生は、

そう言いながら、

チョコシロのチューブを握り締めてる。

かなり、

迷ってるみたい。

「お前やみんなとは離れたくないし‥」

「無理、しなくていいよ」

「‥?」

「先生が辛いのに、無理に引き止めてもしょうがないし」

「んー‥」

「先生が決めていいから。ね」

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