《MUMEI》

「いいよ、ゆっくり考えればいいじゃん」

「‥けど、いつまでも迷ってる訳にはいかないしなぁ‥」

はぁ〜〜〜〜、

と長い溜め息をついて、

先生は膝を抱えた。

「食べないの?」

「ん‥、何か‥な」

ちょっとだけ笑って、

先生は持ってたチョココロネを差し出してきた。

「食べてくれるか? チョコレートシロップかけた後で悪いけど‥」

「何も食べないでいたら午後授業出来ないよ‥?」

「大丈夫だって、一応朝はちゃんと食べて来てるしな」

「───────」

突き返す訳にもいかなくて、

あたしはコロネを受け取った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫