《MUMEI》 「──ベルか‥」 つーか、何でこんなもん寄越すんだ‥? 「───────」 2〜3回、鳴らしてみた。 「‥?」 別の方からも、ベルの音がする。 「‥もしかして‥?」 その音を辿ってみる事にした。 もしかしたら、アイツがいるかも知れない、って。 「───────」 時々立ち止まって、ベルを鳴らす。 音が返ってきた方に向かって、走る。 だんだん、距離が近くなってきた。 「あっ、林檎く〜ん♪」 「‥ぁ」 レストランの看板の前に、ソイツはいた。 満面の笑みを湛えて。 前へ |次へ |
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