《MUMEI》
先生と保健室
「ねぇ、春日井先生倒れたらしいよ‥?」

「嘘っ!? 何で‥?」

「何か、授業中にいきなり床にバターンって‥」

そんな話し声が聞こえて、

いても立ってもいられなくなった。

「ぇ、ちょっ‥佐原さん‥?」

「どこ行くの? 富川先生に怒られるよ?」

そんな呼び掛けに、

答えてる暇はなくて。

あたしは、

保健室に走った。

「──先生っ!」

ガラッ、

と戸を開けたら、

保健室の先生が目を丸くした。

「どうしたの佐原さん、今授業中じゃ‥」

「先生は!? 春日井先生は無事なんですか!?」

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