《MUMEI》 「貧血だってさ。ははっ、やっぱ昼はちゃんと食べないと駄目だなぁ」 「貧‥血‥?」 貧血で倒れるって‥ 相当じゃない‥? 「大丈夫なの‥? 頭打ったりとか‥」 「ぁぁ、一応大丈夫みたいだ」 「でも、暫くは安静にしてて下さいね?」 「はい──」 「あの、先生はほんとに‥」 「ええ、でもだいぶ、疲れが溜まってたみたいね──」 「‥疲れ‥」 何だか、 チクッ、 と心が痛んだ気がした。 「大丈夫よ、佐原さんが気にする事じゃ──」 「‥‥‥‥‥‥‥」 気にするよ‥。 あたしは‥ 先生に何もしてあげらんなかったんだから‥。 前へ |次へ |
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