《MUMEI》 「オイ、もう半分食ったぞ。ほら」 パフェのグラスを突き返しても、未桜は顔を上げすらしない。 「オイ聞いてんのか」 「ふぉっ‥」 寝てたみてーだ。 「すいませんっ、わざとじゃ‥」 「いーから食え」 「ハイっ‥」 未桜はガチガチになりながら、俺からスプーンを受け取った。 「あの、林檎君──」 未桜は、遠慮がちに切り出した。 「サンタさんって、いると思いますか?」 「は‥、はっ?」 いきなり過ぎだろ‥。 つーかオマエ、まさかサンタがいるって信じてるとか言うんじゃねーだろーな‥。 前へ |次へ |
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