《MUMEI》 「ん‥、そう──ですね」 保健室の先生に頷いて、 先生はそう言った。 「ほんとっ? いいのっ?」 「ぁぁ、お前がいたいんならな」 「やった!」 「こーら、春日井先生体調悪いんだからあんまり燥いじゃ駄目よ佐原さん」 「ぁ‥スイマセン‥」 「なぁ、佐原──」 「ん‥?」 「ありがとな、わざわざ見舞いに来てくれて」 「ぇ‥、ぃゃ、お見舞いじゃなくて‥」 「──ふふっ、佐原さんったら、血相変えて飛び込んで来たんですよ〜」 「──心配‥かけちゃいましたね、俺‥」 「有り難い事じゃないですか、心配してもらえるって」 前へ |次へ |
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