《MUMEI》 あれから、 15分後。 俺は、 土鍋を両手に── また階段を上がっていた。 3階に着いて、 那加の部屋に向かう。 「那加っ、雑炊作ってもらって──」 俺の台詞は、 そこまでしか続かなかった。 那加が、 すぅすぅと気持ち良さげに眠り込んでいたから。 「寝ちゃったか──」 土鍋をサイドテーブルに乗せて、 そぅっと那加に近付いてみる。 ‥完全に熟睡らしい。 さて、 この雑炊をどうするか‥。 「‥‥‥‥‥‥‥」 その時。 腹時計が盛大に鳴った。 ‥俺のお腹から。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |