《MUMEI》

「ぉ、おいっ、いー加減離れ‥」

「林檎君あったかいんですもん♪」

「オレは湯たんぽじゃねぇッ」

「分かってますって♪」

「分かってねーだろッ」

「抱っこ位いいじゃないですか〜、恋人同士なんですし♪」

「こんなとこで抱き付かなくてもいーだろ‥!?」

「気にしない気にしない♪」

「気にするに決まってんだろッ」

そう怒鳴っても、効果ゼロ。

「はぁ‥」

「どうしたんですか? 林檎君」

「だから‥離れろっつってんだよ‥」

「ぁ、ぇ‥?」

「オマエ、ボケたか‥?」

「ぁっ!」

「!?」

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