《MUMEI》

結果的にルーズボールを取れず相手ボールとしてしまった赤高であったが、


相手の先制シュートを村木が止めたことにより、


秀皇大附属のリズムを崩す。


最初のプレーこそ打ち合わせてあった秀皇大附属の選手たちは、


これにより攻めてを失い、


選んだ策は、


センターと右45のクロスからのロングシュートとシンプルな物だった。


「打つぞ!!」


前に出るユキヒロ。


椎名が相手のポストの位置を確認し、


ポストパスを封じる。


右45はシュートを打つという選択肢しか残されず、


そのままシュートを打つ。


「バシッ!!」


これを村木が止める。


「ルーズボール!!」


弾かれたボールは再びコート外へ出そうになるが、


「抑えろ!!」


これを日高が拾う。


一旦足を止め、


辺りを確認する日高。


しかし、


秀皇大附属の戻りは速く、


速攻は難しい状況だった。


「日高さん回して!!」


ボールは椎名へ。


「OK!!


ゆっくりでいいです!!


1本行きましょう!!」


ボールは赤高。

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