《MUMEI》
晴夏
俺の幼馴染みは
幼いころから、引っ込み思案の、人見知りだ。



対象的な俺は
よくそいつを連れてまわっていた。






「翔ちゃん、翔ちゃん。」


「なに?」




「私の鞄、ドコやったの?」





俺の家の隣に住んでいる幼馴染み、
神田 晴夏は

母親と父親と3人で暮らしていた。

父親は
賭け事が好きで、女癖が悪く、
母親は
夜の仕事をしていて
晴夏の事は、ほったらかしだった。






「お前の鞄?俺が持ってる。」





「本当?ありがとう!もう、いいよ」






「いいよ。持ってく」






晴夏は俺しかいなかった。

晴夏は他に頼る人が居ないんだ。

だから
ずっと俺が守ってやるつもりだった。

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