《MUMEI》

「‥未桜」

「はい?」

「ありがとな」

「ぇ」

「ぇって何だよ」

「──ぉ‥お礼言われるのって、照れるじゃないですか」

「は‥?」

何だよ‥オマエも同類じゃねーか。

「ぁ、そーいや‥まだオマエにプレゼントやってなかったよな」

「プレゼント‥?」

「ほら」

「ふぉッ‥」

「あんまり大したもんじゃねーけどな」

「そんな事関係ないですよ♪」

「‥?」

「気持ちが籠ったプレゼントなら、嬉しいじゃないですか♪」

「‥そーゆーもん‥なのか?」

「ハイ♪」

未桜は、大事そうに小箱を抱えて言った。

ソイツの笑顔に釣られて、いつの間にか──オレまで笑っちまってた。

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